痛みと症状


よくある症状と疾患


頭・首の症状

肩・上肢(腕・肘・手)の症状

胸・背中・お腹・わき腹の症状

腰・臀部の症状

下肢(股・太腿・膝・下腿・足首・足)の症状

胸部・背部の症状


肩甲骨の周りが張る・痛い

首や肩、腰のコリと一緒に訴えがあることの多い症状です。筋肉の使いすぎや疲労によるコリの場合、肩甲骨は首や肩、腕の筋肉と つながっているので、肩甲骨の間や周囲にも張りや痛みが出やすいです。パソコンやデスクワークで両腕を前に持ち上げていることの 多い方や、首や肩が前の方に傾いた猫背姿勢の方に多く見られます。この部分の筋肉が硬くなると首や肩、腕、腰にも影響が及び、ひどく なると肺の呼吸にも影響します。
また内臓からの関連痛も出やすい部位で、食道や胃・十二指腸などの消化器系や肺、大動脈、胆嚢、肝臓、すい臓、脾臓、腎臓などに問題がある 場合もあります。寝ている時や安静時にも痛みが続いたり、時間がたっても良くならなかったり徐々に悪くなっていくような痛みは精査が必要です。

背骨が痛い

最も多い訴えは背骨の両脇にある筋肉の張りと痛みで、首や肩、腰などのコリにつながって症状が出ることが多いです。 デスクワークや力仕事などでの疲労や使いすぎが原因になります。ひどい時は筋肉が攣縮(足をつったり、ぎっくり腰のような状態)して 強い痛みが続くこともあります。またストレスなどで神経が過敏になりすぎると触るだけでも痛みます。
背骨自体(背中の真ん中の骨を触ったり動かすと痛い、じっとしていても骨が痛む、など)の症状は、骨の問題の場合があります。 高齢者や骨粗鬆症患者では脊椎圧迫骨折が多く、ちょっとした段差や動作で背骨がつぶれるように骨折してしまいます。背中から腰にかけて 動かすと強く痛み、便秘などの症状を伴うことがあります。また体を強く捻ったり重量物を持ち上げることを繰り返すようなスポーツを長期間 することで疲労骨折をすることもあります。
他に先天性疾患(脊椎側湾症・思春期女子に多い)、膠原病(強直性脊椎炎・20代男性に多い)、化膿性脊椎炎、脊椎カリエス(骨の結核)、 悪性腫瘍(背骨は他から転移しやすい部位)など重大な病気の可能性もあります。特に安静時にも続く痛みや時間と共に増悪していく症状、 発熱などの全身症状を伴うような場合は病院を受診してください。

わき腹が痛い

肋骨の骨折が多く見られます。特に胸部を強く圧迫されたりした場合に側胸部で肋骨が骨折したりヒビが入ったりします。 また体を捻る動作を繰り返すようなスポーツ(ゴルフや野球のスイングなど)をムリに行うことや強い咳やくしゃみの繰り返しで肋骨にヒビ (疲労骨折)が起こることがあります。その部分を触ると痛み、咳や深呼吸など肋骨の大きい動作で痛みが強く出ます。骨折まで至らない場合には 肋間筋(肋骨と肋骨の間の筋肉)を痛めることがあり、骨折に似たような症状があります。
ケガやスポーツ以外では肋間神経痛(肋骨に沿って通る神経が痛む)や帯状疱疹(片側の肋骨に沿って強い痛み)、体の奥のほうが痛む場合は、 内臓疾患(すい臓・胆嚢・肝臓・腎臓・尿管など)の場合もあります。

胸(鎖骨・胸骨・肋骨)が痛い

ケガの場合は鎖骨・肋骨の骨折が多く見られます。特に肩を強くぶつけたり両肩から圧迫されたりした場合には鎖骨骨折しやすく、痛みで腕や 首を動かせなくなります。肋骨も直接ぶつけたり胸を強く圧迫されたりした際に骨折しやすく、体の前後屈・側屈・ひねり動作や咳・くしゃみで 痛みが強くなります。特に側胸部に起こりやすいです。事故などの特に強い衝撃で骨折した際は、肺などの内臓や血管を損傷することも多いので病院 を受診してください。軽度のケガでは胸や鎖骨周辺の筋肉を痛めることがあり、腕を挙げたり肩を持ち上げたりすると筋肉痛のような痛みが出ます。
ケガの他では肋骨に沿って強く痛む帯状疱疹や肋間神経痛、特に若年女性に多く胸骨や肋骨、鎖骨の接合部が原因不明の炎症を起こす胸肋鎖骨肥厚症・ ティーチェ病などの場合もあります。また呼吸で肺に刺すような痛みがある時は気胸の可能性もあります。胸部には体にとって重要な臓器が多いので、 明らかに表面的な症状ではなく気になる症状があれば病院での精査をした方が良いと思います。心臓や肺、食道、大動脈、胃・十二指腸などの病気の サインの場合もあります。

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